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ありのみ便り 令和5年2月15日号

更新日:2023年2月15日

外国籍市民

 ロシアがウクライナに侵攻して間もなく1年。残念ながら、戦争終結の兆しは見えていません。
 ウクライナから戦火を逃れて国外に避難した人は1700万人を超えています。日本にも現在、約2200人のウクライナ避難民がいます。
 鎌ケ谷市も人道的見地から避難民受け入れを表明し、昨年10月からナセドキナ・オルガさん(33)と息子のヤコブ君(6)、ペトロ君(3)の母子が市内で生活しています。オルガさんは、ロシアが一方的に併合を宣言したドネツク州出身で、ご主人は首都キーウにとどまっています。オルガさん一家については、広報かまがやのほか、新聞記事やテレビニュースでも紹介されているのでご存知の方も多いでしょう。
 オルガさんは昨年末に市の会計年度任用職員(臨時職員)に採用され、早速、講演や広報かまがやのコラムでウクライナの文化を紹介したり小学校で英語を教えたりしています。2人の息子さんも元気よく保育園に通っています。ナショナル・アイデンティティーが脅かされるという恐怖、不安の中、市内で前向きに生きているオルガさん一家を温かく見守ってください。
 それにしても、言葉、文化、習慣などが違う外国で生活するのは大変だと思います。筆者もずいぶん前ですが、会社員時代に家族とアメリカで3年間暮らしました。赴任前に「何をするにもエネルギー消費とストレス蓄積の量は日本の3倍だぞ」と言われ、住んでみて納得しました。慣れるまでは緊張のしっぱなしでした。
 市内にはオルガさん一家を含め、1967人(令和4年12月末)の外国籍の方が住んでいます。その数は増加傾向にあり、国別では中国、フィリピン、ベトナム、韓国、ネパール、インドネシアなど63か国に上ります。自らの経験から、不安や戸惑いを抱えながら生活している外国人も少なくないだろうと想像します。
 日本に来た理由は、オルガさんのような避難から仕事、留学、結婚など様々でしょう。一人ひとりが持つ事情・背景は違うでしょうが、鎌ケ谷市というコミュニティーで生活する住民という立場は日本人も含め皆同じです。
 お互いが地域の一員として仲良く生活し、理解を深め合いながら「多文化共生社会」作りを目指していければと思います。
    
 



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