かまがや取材日記 市制移行の看板 令和2年7月28日
更新日:2020年8月3日
庁舎の場所は4か所
市郷土資料館に保管されている看板
来年、鎌ケ谷市は市制50周年を迎えます。今から49年前に鎌ケ谷が町から市になった時、庁舎にかけられた看板が市郷土資料館に保管してあるので見せてもらいました。
「鎌ヶ谷市役所」と墨で書かれた木製看板は、縦159センチ、横35センチという大きなもの。大人一人が何とか持ち上げることができるほどの重さです。板の表面は半世紀近い年月で黒っぽくなっていますが、字は鮮明です。
鎌ケ谷市の前身、新制鎌ケ谷村が佐津間、粟野、初富、鎌ケ谷、道野辺、中沢の6村と軽井沢新田、串崎新田飛地の合併により誕生したのは明治22年(1889)。合併後間もない明治24年の村の人口は2896人でした。大正を経て昭和に入り、戦後の高度経済成長とともに鎌ケ谷の人口も増加し、昭和33年(1958)に人口1万1498人の鎌ケ谷町が生まれます。
その後も鎌ケ谷の人口は増え続け、人口3万人以上、高校の設置などの市制移行条件をクリアした昭和46年(1971)、千葉県で24番目の市となりました。当時の人口は4万4760人でした。そして、現在は人口約11万人の都市に発展しています。
さて、49年前に看板がかけられた庁舎ですが、実は現在の市役所庁舎(新鎌ケ谷2丁目)ではありません。現市庁舎は昭和51年(1976)に建てられたもので、市制移行時の庁舎は市立図書館本館(中央1丁目)がある場所にありました。
そもそも、鎌ケ谷で庁舎が置かれた場所は4か所あります。最初の鎌ケ谷村役場は、現在の鎌ケ谷大仏駅近くの木下街道沿い延命寺向かいに置かれました。当初は平屋で広さは学校の教室くらいだったそうです。位置が村南東部の端だったため北部の住民から不便だとの声が出て、昭和18年(1943)に初富交差点の西側に移転。10年後の昭和28年(1953)に3番目の村役場が市立図書館本館の場所に建てられ、この庁舎が村政、町政、市政を担いました。写真で見ると、瓦葺の二階建てで二階部分にはモダンな半円形のガラス窓の出っ張りがあります。談話室だったようです。木製の看板は5年間、この庁舎にかけられていましたが、現市庁舎の完成をもって使われなくなりました。
市制移行の看板をきっかけに、庁舎の変遷を知ることができました。
庁舎の位置の変遷
市立図書館本館の場所にあった庁舎(昭和33年当時)
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