かまがや取材日記 読書週間 令和2年10月21日
更新日:2020年10月28日
かがくのとも 創刊50周年特別展示
かがくのともの展示コーナー
10月27日から11月9日までは「読書週間」。戦後間もない1947年、「読書の力で平和な文化国家を作ろう」と出版社や公立図書館、報道機関などが協力して始めた読書週間の運動は、今やすっかり国民的行事として定着しました。毎年この期間中、多くの図書館が読書啓発のための様々な行事を行っています。
鎌ケ谷市立図書館でも現在、「かがくのとも 創刊50周年特別展示」(10月17日から11月8日まで)を開催中です。
「かがくのとも」は、福音館書店が1969年に発刊した月刊の科学絵本で、昨年創刊50周年を迎えました。テーマは身近な動植物、衣食住から宇宙や数学まで子どもを取り巻く自然や社会の現象、モノを幅広く取り上げています。50年以上も出版され続けているのは、この本が社会から愛され、評価されている証拠でしょう。最初の頃の著者には、絵本作家の加古里子(かこさとし)、画家の安野光雅、詩人の谷川俊太郎などそうそうたるメンバーも含まれています。
市立図書館二階の児童図書コーナーには、同館が所蔵する1988年1月号から最新号までの「かがくのとも」約400冊が並べられています。テーマは、バッタが巨大に見えるなど特殊カメラを使ってアリの目線で虫の世界を撮影した「アリからみると」、笑うことの大切さを描いた「わらう」、霜柱ができる理由や冷蔵庫で作る方法が書かれた「しもばしら」、人と違う方法で世界を認識している犬の能力を説明した「いぬのさんぽ」など切り口が工夫されたユニークなものばかり。
どの本も子どもに知識を教えるだけではなく、発見する喜びや考えることの楽しさを気づかせる絵と文章になっています。近年、「若者の理科離れ」が指摘されていますが、ページを繰りながら子ども時代からこういう本を読めば科学の面白さを理解できる大人になるのではと思いました。そして「大人でも十分楽しめる絵本だな」とも感じました。
電子メディアの発達によって、情報を伝達する手段、方法は大きく変貌しています。しかし、「本」が重要な役割を担うことに変わりはないでしょう。「かがくのとも」が半世紀以上読まれていることもその事例の一つです。
「かがくのとも」は特別展示が終了しても、図書館で読んだり借りたりすることができます。
1988年から1990年代の出版はこちらのコーナー
問い合わせ
総務企画部 企画財政課 企画政策室
〒273-0195 千葉県鎌ケ谷市新鎌ケ谷二丁目6番1号 市庁舎3階
電話:047-445-1073
ファクス:047-445-1400