かまがや取材日記 援農ボランティア養成講座 令和4年5月24日
更新日:2022年5月31日
梨の摘果
梨畑で講師の説明を聞く受講生たち
鎌ケ谷市内の梨畑では、梅雨入り前の日差しを浴びて梨の実がビー玉ほどの大きさに育っています。梨農家はこの時期、実の数を減らして残った実に養分を集中させる「摘果」の作業に大忙しです。
中沢の梨畑でも5月24日、20人ほどが摘果に励んでいました。実はこの作業、市の援農ボランティア養成講座の一コマです。20人は、梨農家など講師5人と30代から70代の市民の受講生15人です。
日本の農業は、高齢化や後継者難などにより担い手不足が深刻化しています。市の農業も例外ではありません。特産品の梨についてみれば、15年前に比べ梨農家数、梨畑面積ともに3割以上減少しています。そこで、市では梨農家へのサポートと梨栽培への理解促進のため、平成18年度から援農ボランティア養成講座を始めました。市民に年10回2年間に渡り、人工受粉、摘果、袋掛け、収穫、剪定などの作業を体験してもらい、講座修了後はボランティアとして梨栽培に従事してもらおうというものです。これまで約100人が講座を修了し、現在約20人がボランティア活動を行っています。
この日の摘果作業ではまず、幸水、豊水、新高、かおりの4種類の梨が植えられた畑で講師から「基本的に大きくて形のいい実を残しましょう」などとの説明を受けた後、受講生たちは2、3人に分かれて作業に入りました。
しかし、いざハサミを入れるとなるとどの実を摘み取ればいいのか迷うことも多いようで、講師のアドバイスを受けながら作業を進めていました。講師を務めた梨農家の飯田展久さんによると、大きくて甘い実に育つには1つの実に30から40枚の葉が必要なため、全体の実の9割ほどを摘み取るそうです。残されて店頭に並ぶ実がたった1割とはちょっと驚きです。
昨年から受講している主婦の西村佑紀さん(37歳)は、「農業に興味を持っていたので受講しましたが、覚えることも多くて大変。でもいろいろ学べて楽しいです。やはり収穫が一番面白いですね」と話し、講座修了後もボランティアとして梨栽培に関わっていきたいそうです。
援農ボランティア養成講座は、梨コースのほか野菜コースもあります。受講生の募集記事は広報かまがやで毎年、梨コースは2月、野菜コースは8月に掲載します。随時でも受け付けていますので、興味のある方はぜひ受講してください。各コースとも保険料300円(年間)が必要です。
ビー玉ほどの大きさに育った梨の実
受講生を指導する講師の飯田さん(右)
「いろいろ学べて楽しい」と話す西村さん
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