妊娠と口の中の変化
更新日:2022年8月9日
妊娠による口腔内の変化
妊娠すると、嘔吐を伴う“つわり”や、嗜好の変化などにより、口の中が酸性に傾き、歯のエナメル質が弱くなることがあります。また、食事回数が増えたり、不規則になったりして、歯磨きが困難になる人も多くみられます。
また、唾液の分泌量が減って口の中がねばねばすると感じる人がいる一方で、唾液の分泌が多すぎて気持ち悪くなる人もいます。
口腔内の環境を整えている唾液の働きが低下するため、口の中にプラークが停滞し、むし歯が発症・進行しやすくなり、さらに歯肉が腫れたり出血しやすくなったりなど、歯肉炎が起きやすくなるほか、免疫力が低下することから、口内炎なども起こしやすくなります。
妊娠中の歯みがきのポイント
- 歯みがきは気分が良いときにササッと行えるように、洗面所だけでなく、リビングやキッチンなど目につく場所に置いて、できそうなときに磨きましょう。
- 唾液がのどに流れると気持ち悪くなりやすいので、気分が良くないときは洗面所の前で下を向き、奥歯からみがいてみましょう。
- 自分でできない時は、歯科医院でクリーニングをお願いしましょう。口腔内を清潔に保つことができます。
- キシリトールガムやタブレットをどのタイミングでも良いので摂取しましょう。プラークの粘着性を低めたり、唾液の分泌が増えて歯の再石灰化を促進する効果などが期待できます。(キシリトール配合ガムやタブレットは、シュガーレスが基本です。)食後に1日3回(1回5分くらい)を目安にしましょう。一度に過剰に摂ると下痢をおこす人もいます。キシリトールについて詳しくはこちらもご覧ください。
- 歯磨きができないときは食後すぐに水で強めにブクブクうがいをしましょう。食べかすを取り除く効果があります。
- 気分がすぐれないときは、小児用の歯ブラシやワンタフトブラシなど小さめの歯ブラシを使用しましょう。口の中で当たる面積が少ないので気持ち悪さを軽減できます。
- 気持ち悪い時は香料、味が強い歯磨き剤を控えましょう
歯垢清掃用具の種類
歯ブラシ
鉛筆持ちでやさしく磨きましょう
デンタルフロス
歯ブラシでは50パーセントのプラークしか落とせません。
フロスを使って歯と歯の間も清潔に保ちましょう。
F字型ホルダー付フロス
デンタルフロスではやりにくい時に前歯の歯と歯の間に活用しましょう。
Y字型ホルダー付フロス
デンタルフロスでやりにくい時に奥歯の歯と歯の間に活用しましょう。
歯磨き粉
フッ化物配合歯磨剤を使うとむし歯予防に効果的です。
フッ素の効果を保つために、少量の水でうがいしましょう。
妊婦と歯科疾患の関係
ママの口腔内にむし歯菌が多いと唾液を介して子どもへの感染率が高くなることが分かっています。また、妊婦さんが重症な歯周病にかかると、歯周病でない妊婦さんに比べ、低体重児や早産のリスクが約7倍高まることが分かっています。
むし歯や歯周病を早期に発見することにより、それによる早産や子どもへの影響を予防することができます。
市では1回の妊娠につき1回無料で妊婦歯科健診を受けることができます。
詳しくは妊婦歯科健診をご覧ください。
その他、妊娠中に必要な栄養は?妊娠中の歯科治療は?など、詳しくは
をご覧ください。問い合わせ
健康福祉部 健康増進課 母子保健係
〒273-0195 千葉県鎌ケ谷市新鎌ケ谷二丁目6番1号 総合福祉保健センター1階
電話:047-445-1393
ファクス:047-445-8261