ありのみ便り 令和6年5月15日号
更新日:2024年5月21日
能登半島地震派遣職員の体験
能登半島地震が発生してから4か月半たちました。まだ多くの被災者が避難生活を余儀なくされており、インフラの復旧も途上です。復興への道のりの困難さに改めて大地震の怖さを感じます。
鎌ケ谷市では、被災地の石川県珠洲市に支援のため市の女性職員5人を派遣し、避難所運営や巡回支援に従事してもらいました。このうち1、2月に派遣された4人が被災地の状況や感じたことなどを動画(YouTubeの市長公式チャンネル)で語っています。パソコンやスマートフォンで視聴できます。
動画には4人の貴重な「生の体験」が詰まっています。避難している母親から子供たちのストレスがたまり喧嘩が増えたとの声を聴き、体育館に遊び場スペースを確保し喜ばれたこと。体調を崩した被災者の存在を知り、医療チームの巡回診療につなげたこと。介助用の椅子が無いため自衛隊が用意した風呂に3週間入っていない被災者がいることを知り、入浴できるように椅子を手配したことなど・・・。職員たちは、被災者に寄り添った支援に尽力してくれたようです。筆者は、安否や被災状況を確認するための避難者カードというものがあることをこの動画で初めて知りました。
被災した際に参考となる情報も多く語られています。ある職員は、物の備えだけでなく知識の備えも必要と痛感したと言います。例えば、断水でトイレが使えなくなっても便座にポリ袋をかぶせ、用足し後に凝固剤を入れてポリ袋ごと捨てれば感染症や臭いを防ぐことができます。
また、被災地では治安の悪化も問題となったようです。被災者の親族や関係者と名乗りながら本当かどうかわからない疑わしい人が避難所に入り込んだり、洗濯機の貸し出しで高額請求する悪徳商法を行う業者が来たりしたそうです。
いずれの情報も現場で実感したものばかりですので、説得力があります。筆者も新聞記者時代、東日本大震災の取材で岩手県内の被災地を訪れた際に震度6弱の余震を経験しました。想像以上の激震にまったく動けませんでした。それ以来、「今、地震が起きたらどうすべきか」と考えるようになるなど心構えがちょっと変わりました。
4人の経験からは参考になることがあると思います。YouTubeの市長公式チャンネルは市ホームページからも視聴できます。ぜひご覧ください。
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