ありのみ便り 令和5年7月15日号
更新日:2023年7月18日
梨剪定枝リサイクル事業
ありのみ(梨)の収穫期を迎えようとしています。今年も梨農家が1年間丹精込めて育てた甘くみずみずしい果実を味わうことができます。
鎌ケ谷市の今年の梨は上々の出来のようです。5月に気温が高かったことなどから収穫は例年よりやや早目です。トップを切って7月下旬は「幸水」、続いて8月に「豊水」、9月に入ると「かおり」「あきづき」「新高」などが次々とお目見えします。いろいろな品種を楽しめるのも特産地に住んでいるからです。
梨栽培の主な作業は、春の受粉、初夏の摘果、夏から秋の収穫、冬の剪定(せんてい)と続きます。いずれもおいしくて形の良い梨を作るために欠かせない作業です。この中の剪定は、梨の木の休眠期の冬場に余分な枝を切り落とし、養分を果実が実る枝に集中させるために行われます。
市内には約171ヘクタールの梨畑がありますので、一冬でおびただしい量の枝が切り落とされます。剪定枝は約1000トンと見込まれます。昔は剪定枝を畑などで焼却していましたが、都市化が進み住宅が梨畑近くに建てられると煙や臭いに苦情がでるようになり、焼却処理ができなくなりました。
現在、梨農家は剪定枝を堆肥にして畑にまいています。剪定枝はチップに破砕し、水分調整と攪拌(かくはん)を行い4、5年寝かせると微生物の働きで堆肥になるからです。でも量が多いため、すべてを処理し切れません。そこで、市も平成23年度から梨農家と協働で剪定枝を堆肥として利用するリサイクル事業に乗り出しました。市は鎌ケ谷スタジアム近くに剪定枝集積場を確保し、堆肥を作っています。令和4年度は約500トンの剪定枝が集められました。
剪定枝から作られた堆肥は市民に年2回販売してきましたが、好評のため今年から毎月販売(第3土曜日)としました。
このほか、令和2年度からは、チップを畜産農家用糞尿吸着材として活用しています。家畜の糞尿と混ぜて堆肥にするのです。
これまで、市では剪定枝を加熱して炭にする、バイオマス発電の燃料とするなど様々なリサイクル事業も模索してきました。相手先企業の事情などで終了したものもありますが、今後も堆肥作りと並行して新たな剪定枝再利用の方法を探していきます。梨を将来に渡り鎌ケ谷の特産品として残すための必要な事業です。
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