ありのみ便り 令和5年12月15日号
更新日:2023年12月20日
ゼロカーボンシティ宣言
鎌ケ谷市は11月30日に「ゼロカーボンシティ」を宣言しました。
地球温暖化を抑制するため、2050年までに温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにするよう市民、事業者、行政が取り組むという宣言です。ゼロカーボンは国連の脱炭素社会に向けた枠組み「パリ協定」で示された目標で、日本政府も2020年に宣言しています。
今年の夏、国内の猛暑をはじめ世界は異常気象に見舞われました。温暖化が影響していると考えられ、その脅威は増大しています。ゼロカーボンは持続可能な世界のための必要十分条件です。
でも、人間社会で必ず排出されるCO2をどうやって実質ゼロにするのでしょうか。排出量をできるだけ削減し、削減できなかった分を森林に吸収してもらい差し引きゼロ(実質ゼロ)とするのです。森林の樹木は光合成でCO2を吸収していますが、人間社会が排出する量は森林吸収分を上回っているため温暖化が進んでいます。ゼロカーボンとは、排出分を森林吸収分と同程度まで下げるということです。
環境省の調査によると、鎌ケ谷市の年間CO2排出量は44万6000トン(2019年度)です。ちょっと頭の体操をしてみましょう。仮にこのCO2を吸収するにはどれ位の広さの森林が必要でしょうか。林野庁のホームページには、樹齢36~40年のスギ人工林1ヘクタールが1年間に吸収するCO2量は約8.8トンとあります。鎌ケ谷市のCO2を吸収するには5万681ヘクタール、市域面積の24倍ものスギ林がいるのです。
ゼロカーボンは地球全体の問題で、一地域限定で議論することにあまり意味はないのですが、それでもゼロカーボンには広大な森林が必要なことがイメージできます。森林破壊が指摘されるなど森林が増やせないなら排出量を減らすしかありません。
鎌ケ谷市では再生可能エネルギー由来の電力購入を増やす取り組みを進めています。その代表例は公共施設の屋上などを企業に貸して太陽光発電をしてもらい、その電力を購入する事業です。今年度は中部小学校、第二中学校など6施設でスタートし、来年度以降も対象施設を増やしていく予定です。さらに12月からは、電力事業者が風力などで発電した電力の購入も始めました。
市民、事業者の皆さんもごみを減らす、公共交通機関や自転車で移動する、節電を心掛ける、住宅や事務所の断熱性を高めるなどできることはたくさんあります。
ゼロカーボンを達成し「地球に好かれる暮らし」実現のため、ともに行動しましょう。
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