ありのみ便り 令和2年8月15日号
更新日:2020年8月17日
緑のカーテン
街を歩くと、庭先やベランダでゴーヤを育てているお宅を見かけます。
わが家も数年前、庭のプランターにゴーヤの苗を植えたことがあります。水やり以外何もしなかったのですが、つるはネットに絡まりながらグングン伸びて夏の盛りには「緑のカーテン」が出来上がりました。期待に反して実は大きくならなかったのですが、葉は強い日差しを和らげてくれました。
緑のカーテンは直射日光が建物に当たるのを防ぎ、室内の温度上昇を抑えます。エアコンによる電力消費を減らすので、発電所から出る温室効果ガスの削減につながります。緑のカーテンは地球温暖化対策になるのです。
鎌ケ谷市では平成24年度から毎年、市民団体と市職員が育てたゴーヤの苗を市民に無料で配布しています。今年も5月末、121人に242株、小学校や保育園などに156株配りました。これらの苗は今頃、緑のカーテンに成長していることでしょう。
このところ、日本列島は毎年のように豪雨に見舞われます。今年も7月の記録的豪雨で九州を中心に甚大な被害が出ました。豪雨多発の背景として温暖化の影響が指摘されています。気候変動をもたらす温暖化は歯止めをかけなければいけません。
鎌ケ谷市では市民へのゴーヤ配布のほか、一事業者として2030年度までに温室効果ガス排出量を2016年度比で38.6%削減する取り組み「鎌ケ谷市公共施設エコアクションプラン」を実施中です。日本全体では政府が主導し、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で26%削減する計画が進められています。
では、世界はどうでしょうか。残念ながら各国が足並みをそろえているとは言えません。
2015年に先進国と途上国の多くが参加した国際的枠組み「パリ協定」が合意され、各国が温室効果ガスの削減目標を設定することなどが決まりました。世界が温暖化防止に向けて一歩を踏み出したのですが、その後登場した米国のトランプ大統領はパリ協定からの離脱を表明しました。主要排出国である米国の離脱により、先行きは不透明になっています。
国際政治は時に大きく揺れ動きます。しかし、地球全体の問題である温暖化防止をあきらめるわけにはいきません。未来のため、一人ひとりが意識を高く持ち、緑のカーテンをはじめ、できることを実践し続けることが大切でしょう。
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